光第1ビルの建築事例

光第1ビル

光第1ビル

リファイニング事例
光第1ビルは築38年の壁式鉄筋コンクリート構造の賃貸集合住宅である。都心へのアクセスがよく好立地であったが、老朽化に加えて周囲に競合物件が増えてきた事で入居率が低下していた。 
  施主は築30年以上経過した賃貸集合住宅を数棟管理しており、入居率の低下や度重なる漏水といった旧い建物特有の問題を抱えていた。そして「建替えでは無く再生することで建物を残したい。」という思いで私の事務所を訪ねてこられ、以前にも「光第6ビル」の居ながら施工による内装・設備のリファイニングを依頼して頂いたことがあった。
本件はその近隣に建つ第2弾である。
今回は内装・設備更新の他に、外装更新、エレベーター・エントランスホール増築を行った。メンテナンスに配慮しライフラインは共用廊下やバルコニー側に通すことで水回りを大きく変えている。また、構造上不要な耐力壁を一部解体することで自由なプランニングが可能となった。1階住戸は前面をRCの壁で囲まれた専用庭とし、リビングアクセス型のプランとしている。    
数年前に建設された隣地のマンションからの視線の制御のために設けたスチールグレーチングのスクリーンや、増築したエントランスやエレベーターシャフト、足下周りのRC壁といった新たな要素が、ガルバリウム鋼板で被われた既存建物と重なる事で施主の思いを受け継ぎながら新たな外観を形成している。
現在都内で進行中の分譲マンションのリファイニングは、これらの一連の計画が基となっている。このようなプロジェクトを通じ団地や分譲マンションの居ながら施工の手法の手掛りとなることを念頭に置きながら計画案を進めている。
設計事務所
青木茂建築工房
設計工期
2011年11月 〜 2013年03月
竣工年月日
2013年03月
延べ床面積
2376.77㎡
構造規模
RC造 地上5階
所在地
福岡県大野城市白木原2-9-6
受賞
グッドデザイン賞(2013)
受賞の英語表記
GOOD DESIGN AWARD(2013)
種別
集合住宅